心身症(psychosomatic disorders)は「身体疾患のなか
で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、
器質的ないし機能的障害が認められる病態」と定義され、
これには神経症や双極性障害などの精神障害に伴う身体症状
は除外されています
心身症と混同しやすいものに、心気症(hypochondriasis)
というのがあり、これらは明確には鑑別できないとされる
場合もありますが、心気症は疾病や障害がないにもかかわらず
病気の体験をしている場合で、心身症は明らかに身体的に
疾病がある状態ということができます
「こころ」と「からだ」は密接な関係をもっているため、
ほとんどの身体疾患が心身症的要素をもつともいわれています
また、心身症を家族システムの視点からとらえた場合には、
一次的と二次的心身症に分類できます
一次的心身症は、アレルギー体質のような身体面での弱さや
健康障害をもつ人が、家族内の葛藤やストレスを回避し、
家族システムの安定を維持するために身体症状を維持する
状態をさします
二次的心身症は、身体面での問題がないにもかかわらず、
家族の過剰な不安や対応、過保護な関係性が症状をつくり
出している場合で、心気症の分類に入るものです
いずれも、症状をもつ個人だけを対象にしていても改善は
得られにくく、家族システム全体への働きかけが効果的と
考えられています