理想自我(ego ideaI)と現実の自分とのギャップで
苦しむ人もいますが、なかには客観的には問題があり
そうであるにもかかわらず、本人自身はギャップを
抱いていない場合があります
自我同調性(ego-syntonic)とは、たとえば清潔好きの
人で標準的以上に汚染を気にかけるが、それがその人の
理想とする自己のイメージと一致しており、何らの障害も
なく過ごしている場合のことです
一方、自我違和性(ego-dystonic)とは、清潔好きと
いう状態に違和感を感じており、理想とする自己イメージ
とはかけ離れた状態である自分にギャップを感じ、変化
することを望んでいる場合のことです
両方とも、通常の日常生活や対人関係を営むにあたっては
支障が生じている場合に改善することが必要になりますが、
クライエント自身が違和感を感じていない場合には、
いわゆる動機づけがないとか、または乏しい状態で
あるために仮に働きかけをしてものれんに腕押し状態に
しかなりません
症状の内容が、自我同調性や自我違和性であるかを判断
するためには、クライエントの人格傾向を把握していく
必要があるのです
これには、セルフアイデンティティの確立との関連でも
考えることができます
自己の発達と成熟において、親から期待されたイメージや
自分の理想としたイメージの発達が必要であり、「よい自分」
の健康的な発達、親にとって望ましい要素への同一化と
内面化、または親以外の様々な環境のなかからの理想像
が必要となります