国立がん研究センターがん対策情報センター発表資料
からがんを防ぐための12か条の要点を今日から何日か
に分けて説明します。
現在生きている私たちが、まったくがんにかからない
ようにすることは無理としても、ある程度はこれを
防ぐことができることは昨日も説明しました。
日常の生活のなかで、「できるだけがんの原因を追放
していこう」ということから生まれたのが、これから
説明する「がんを防ぐための12ヵ条」です。
今日からさっそく生活改善をしませんか。
この12ヵ条は、とりたてて特別なことではありません。
日常生活のなかで、少しだけ気をつければ、だれにでも
できる簡単なことです。
今まで無頓着だった日ごろの生活態度を、これを機会に
総点検してみてください。
少しでもがんの原因になるようなことを遠ざけて、
明るい健康な生活を送りたいものです。
その12か条とは次のものです。
1.バランスのとれた栄養をとる
-いろどり豊かな食卓にして-
2.毎日、変化のある食生活を
-ワンパターンではありませんか?-
3.食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに
-おいしい物も適量に-
4.お酒はほどほどに
-健康的に楽しみましょう-
5.たばこは吸わないように
-特に、新しく吸いはじめない-
6.食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる
-緑黄色野菜をたっぷりと-
7.塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから
-胃や食道をいたわって-
8.焦げた部分はさける
-突然変異を引きおこします-
9.かびの生えたものに注意
-食べる前にチェックして-
10.日光に当たりすぎない
-太陽はいたずら者です-
11.適度にスポーツをする
-いい汗、流しましょう-
12.体を清潔に
こうして箇条書きにすると簡単なことばかりですね。
でも、どうしてと懐疑的になってはやる気もおきませんね。
そこで、各項目ごとに説明していきます。
今日は、まず 1項から。
1.バランスのとれた栄養をとる
-いろどり豊かな食卓にして-
食物は、生命の根源です。
私たちの健康を守る第1のカギが、毎日の食事である
ことはいうまでもありません。
栄養のバランスがくずれると、さまざまなかたちで体に
支障があらわれ、さらには病気の原因にもなります。
今や日本人の死亡原因の第1位となった病気、がんも、
その例外ではありません。
まず、偏食をつつしみましょう。
最近、食物のかたよりと発がんの関係が、疫学調査や
動物実験によって明らかになってきました。
わかってきたのは、私たちが日々食べている食品群の
中に、がんを引きおこす物質とがんを抑える物質が
ともに存在しているということです。
たとえば、乳がん、大腸がん、子宮内膜がんなどは、
脂肪のとりすぎと重大な関係があるといわれています。
その他、あまり多量に食べると、発がんの心配が生じる
食品も見出されつつあります。
反対に発がんを抑える栄養素として、ビタミンAや
ビタミンC、Eなどがクローズアップされ、食物繊維にも
発がん抑制の効果が知られています。
ですから、食事の際はできるだけ多くの種類の食品を
とり、食物中の発がん物質の作用を相殺していくことが
大切です。
最近では調理済み食品の利用が高まり、材料の種類も
限られるせいか、栄養の面でかなりのアンバランスを
きたしていることが、国民栄養調査の結果にもでて
います。
脂肪の摂取は昭和30年当時の約3倍に増える一方、
食べる野菜の量は少なくなってきています。
ほうれんそうのおひたし、きんぴらごぼう、かぼちゃの
煮物など、野菜料理をどんどん食卓に加えてください。
偏食せずにいろいろなものをバランスよく食べることは、
栄養の面ばかりではなく、発がんの危険を低下させると
いう点からも大切なことなのです。